“己が翳を討て”
--One's own shadow.Shoot the shadow.--





完全武装。





栄光と挫折。
内面的な弱さにより、フィカルは自らの心の中に横たわる、深き闇に落ちようとしていた。
しかし、彼は自分に試練を課すことで過去との決別に成功。
強力な鎧をまとい、今、戦場へと帰還した。





バックショット。
特徴的なデルタ翼が良く判るだろう。





両翼端の反重力ジェネレーター兼反重力加速器と板状の加速レール。
そして中央に二基備えつけられた生体スラスターを共用することで
地表すれすれを滑るように、まるで風の如く飛行する。





ツインビームキャノンを構える。
右腕部ライフルと比較すると多少命中精度、威力の面で劣るものの、
連射性能の高さでその欠点を補っている。





新たに鍛え直され名剣リヒ・イギは、その名を宝剣ラギ・リヒ・イギと変えた。
エヴァラ・ミルク製の剣に勝るとも劣らない硬度と切れ味を獲得している。


宝剣ラギ・リヒ・イギは剣と無反動レーザーアサルトライフルが結合することで形成されている。
岩山さえも砕くことが可能なポテンシャルを秘める。





背部反重力ユニットを展開。
プラズマソード兼レールキャノンとして機能する。
フレキシブルに可動する剣身はラギ・リヒ・イギと同等の切れ味を誇り、
砲として見た場合の威力も申し分ない。
これによってフィカルは限界を超えた戦闘を可能とする。





頭部には複合レーダーセンサーを備える。
これにより正確極まりない射撃が可能となっている。
また、このレーダーボックスは急所防御用のカウリングを兼ねる。





鎧をまとい、武器を帯びる。
脆い心を武装するかのように。








f h i k a l = e v o
フ ィ カ ル E V O

ジン、ヴィオラの義兄にしてセ・イギ村の村勇者、フィカル。
彼は苦悩し、その精神は闇へと落ちようとしていた。
義弟ジンとの決闘に敗北した自分。
ボロックの襲撃から村を守れなかった不甲斐無い自分。
怒り、憎しみ、悲しみ…。
使命感、正義感の強さ故に彼の心は正とも不ともつかないアンビバレンツな様相を呈していたのだった。

だが彼は一層の鍛錬を重ねることにより、強靭な肉体と、強靭な精神を手に入れる。
そしてその結果、エヴァラ・ミルクの守護者マスから“光強き者“のみが装着を許されると言い伝えられる鎧を授かったのだ。
闇に飲まれることのない精神と、攻防一体の鎧をまとったフィカルに最早死角はないかと思われた。

しかし
光が強く輝けば輝くほど、翳もまた深く、暗く、長大になる。


光とその翳。真なるトーアは、闇を克服し、光のみの存在とならねばならない。
そう、翳すらもできないほどの光に。




解説的。

10000Hitに乗じて記念更新かのように古いトーアをアップしてみる試み第二弾(笑)。
いやあ、コイツひでえですね、我ながら。でもアップしちゃう(ぉ)。
その昔(またか)、フィカルを作ったときの余りパーツで作りました。
と、いうより、もとからこの形態基準で作った、という感じですかね。
素性(あれ、関係ないですけど『そせい』で変換できないスね)は良さそうなんだけどなあ(自分でいうか)。
いぢりが足りないですね〜。

もともとはフルアーマーガンダムばりの重装備だったのですが、どうもしっくりとこなかったので今のかたちにまとめました。
結果インパクトが弱いシロモノになってしまって残念無念でありますよ。つーかフィカル自体地味ですし(笑)。

設定のお話ですが、この人、自分の中の不の部分、未だに克服できてません(笑)。
苦悩して成長するキャラクター。
ある意味ではジンよりも主人公らしい骨格をもっているかも知れません。
神がかったトーアには珍しい、人間臭いヤツなんです。

今回もまた、デザイン的にも設定的にも、ジンEVOと対を成すように設計しています。
ジンはジャパ・ヌイの洗礼を受けることによって生物的に体の作りが変化…つまり進化していますが、一方フィカルは鎧を着ただけ。
ジンEVOがある意味では原始的な近接兵装…神話的な装備なのに対してフィカルEVOは科学的な砲撃兵器が主兵装。
自己鍛錬と科学と重武装で心を隠す。なんて感じです。
武器もちょっとトゲトゲさせて『フィカルはガラスのハートなんだよ!』みたいな感じにしてみたり(笑)。
フィカルの表面的な強さと内面的な弱さの表現、のつもりです。
これらは無印フィカルのときにもいったような、逆説的な、っていうアレも多分に意識しています。

そんなワケで、装備関係も『プラズマ〜』だとか『レールガン』だとか、
わざと現代的な言葉を選んでたり(ただ単にShi-Shiの趣味がだだ漏れになっただけという説も)。
…いやあ、プラズマ、レールガン、反重力って単語好きなんですよ(笑)。
この単語だけでご飯三杯いける的な感じです。

何時の間にか、ジンと決闘したり村がボロックに襲われたりしてますが、
少しづつ設定やらストーリーやらを小出しにしていく。
ジャパ・ヌイストーリーはこういうスタイルのもんだと思ってください(笑)。

オマケ。
僕の思い込みによる、どのパーツが何なのか表。

判り難いと思いますが、ギザギザのナルトみたいな物体が加速器です。
H字形のものがレーザー。
まあ、私の思い込みの範疇ですが(笑)。
…今更ですが、胸にタフーの顔!っての無理がありましたね、これ(苦笑)。
流石にタフーの顔!にしか見えなくて仕方がありません。ええ、今更ながら。


生体〜系第二弾!今度は生体スラスターですか。
ジェネレーターで生まれた力を加速器で加速、
レールに送り更に加速、そこで生まれたパワーを反重力スラスターから放出、みたいな感じ?
まあ、詰まるところ反重力云々の仕組みは作った本人にも解りません。
イメージですよ、イメージ(笑)。


砲身二つあるんです。
定番表現ですが、両砲身とも何となくマズルに見えるから素敵。
ていうか、副砲身のほうの名前間違えました。
正しくは『無反動レーザーアサルトライフル副砲身』でした。
自分で間違えてるし…(滅)。
オプティカルサイトって言葉の意味を良く考えないで使ってしまった予感でいっぱい。


スモークディスチャージャーが銃の真横についてるのってどうなの?みたいな突っ込みは勘弁です。
私も全然知りませんので(ぇ)。

こういう反重力云々、ですとか、バックウェポン、展開する武装ってネタは大好きなので、リベンジしたいところですね。

2004.10.11 加筆修正


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