“白の翳”
--White Shade--





翳持ちし白騎士。




剣に盾というシンプルな装備。
しかし古来から存在する武具故に、信頼性は高い。




バックショット。
両肩に生体ブースターを搭載。
これにより短時間の飛行(正しくは長距離ジャンプである)が可能。




大型のナックルガードを備えた剣、名剣 リヒ・イギ。
大変軽量で、扱い易い。
その美しい剣身は希少鉱石ミルヒ・ミルクで造られている。
セ・イギ村に代々伝わる勇者の証である。




左手に装備した盾は、島民の間で極一般的に流通しているものを
フィカル自身が加工したハンドメイド品である。




フィカルはセ・イギ村を守るという使命に燃えている。




彼は剣の名手であるが、それだけではない。
銃砲の類いも難なく使いこなす。
これは右手に無反動レーザーアサルトライフル、
左手にツインビームキャノンを装備した図である。




彼は自らの翳と対峙せねばならない。







f h i k a l
フ ィ カ ル

セ・イギ村の“村勇者”。
ジャパ・ヌイ島には古来から、村で最も武勇に優れた者を勇者として祭り上げる習慣がある。
これは遥かなる昔“深淵にたゆとうもの”マクータが世界を覆い尽くした時、
それまであまり交流のなかった各村が、それぞれの村の代表者として勇者を選出し、団結。
助け合いマクータと戦ったという伝承に由来する。

フィカルはセ・イギ村の長老シ・シの実の息子であり、ジン、ヴィオラの義兄にあたる。
若いながらも剣の腕と村を守る使命感は誰にも引けを取らない。
ジンやヴィオラがいわゆる天才型なのに対し、彼は努力型であるといえる。
自らに試練を課し、修行し続けることで強くなってきた。

その強さを認められ、セ・イギ村の勇者に選び出された彼はそれでも努力を怠らない。
性格は実直、真面目そのもので、正義感に溢れている。

しかしその一方で心の中に“翳”をもつ。
ジンに剣術を教えたのも彼だが、ジンの成長は著しく、
今となってはフィカルを打ち負かすまでになっていた。
それによってジンが村の勇者として持てはやされだしたことに嫉妬の念とコンプレックスを抱いている。

憎しみは、心に巣食う“翳”を成長させ、そしてそれは彼の心を病み、
彼の心を歪ませ、彼の心に隙を生み出す。


光とその翳。相反する感情のなかで彼の心は揺れ動く。




Shi-Shi解説、というか言い訳というか。

私とJAPANさんが構想するストーリーの中で、“悲劇のヒーロー”を担当するキャラクター。
当初から悲しい結末が運命付けられているという何とも不憫な人(笑)。

実はこのトーア自体はかなーり昔に完成してたんです。
多分一年半くらい前。少なくともサヴァスよりも以前の作品(作品という程のモノではないですが)ですね。
ウイルス感染やらHDDクラッシュやらで用意してあった画像が全部飛んでしまって、HPに掲載できてなかったんですよ。
バイオニクル熱が下がっちゃってた、というのもあるんですけどね。
あと金銭面とか。高いよレゴ…。

で、作品解説っス。
コレ、まあ何というか、作品としての見所は何もありません(笑)。
意図的に見所をなくしているというか。
あまり装飾過多ではなく、できるだけフラット且つ「普通に」かっこいいトーアを作ろう、というのがコイツのテーマにありまして。
シンプルなかっこよさ、ってあるじゃないですか。
Shi-Shi製トーアの基本形とすべく、Shi-Shiの中で最もオーソドックスなトーアの作り方、
いわゆる俺フォーマット(笑)に忠実に作っています。
初代トーア+俺的かっこよさみたいな〜?
平均的なデザイン、かっこよさになったのでは?と思っています(自分でいうか)。
つーか引き出しが少ないので、私の作るトーアは自然と皆コイツに似てしまいます(泣笑)。

設定的にも天才型で元々優れているジンと違って、努力して強くなった男というのがありますし、
逆説的にジンの強さみたいのを感じさせるために、ジンと並べた時に彼よりも“弱そう”に見えるように意識して作ってたりもします。

えー、設定の話も出ましたし、折角なのでオタクっぽい“俺設定”の話も少々(笑)。
むしろコレがしたいがために生きてるみたいなところあったりします。
「フィカル」は「光(ひかり)」を適当にソレっぽくしただけです。
正義と悪、光と影みたいな相反するものをこいつの設定には盛り込みたいな、と思っていたのと、
「コイツの名前どーすんべかなぁ」と考えていたときに、TVにウタダヒカルが写ってたから、という何ともアレな理由からです。
なんかすげェ単純な命名法で恥ずかしいんですが(笑)。

「生体ブースター」だとか「無反動レーザーアサルトライフル」だとか
よく分からん代物も出してしまいました。
その場のノリ(笑)で命名してしまったので、あまり深く突っ込まれると説明できなかったりします。
「生体ブースター」って何が「生体」なのか、とか自分自身全く分かりません(ぉぃ)。
レーザーなんだから無反動で当たり前だろ、とか(笑)。
それでも「レーザーアサルトライフル」にするか「アサルトレーザーライフル」にするかで結構悩んだりしてるんスよ…(←無駄な労力)。

「リヒ・イギ」もテケトーなネーミングです。
始めは「リヒト・云々」って感じの名前にしようと思ってたんです。
「リヒト」ってのはドイツ語で「光」って意味なんで、フィカルにはピッタリですし。
でも、それだと安直にかっこよい名前になってしまうんですよね。
「いかにも」なネーミングってそれはそれで好きなんですが、
このBIONICLEでは「ありがちなかっこいい名前はやめよう」というJAPさんとの共通意見がありまして。
オリジナルのもつ不思議な言葉の響き(ボロック、ヌーバ等)を感じさせるようなものにしようと二人とも考えてるんですよ。
結果、「リヒト」の「リヒ」に「セ・イギ村」の「イギ」で「リヒ・イギ」になったワケです。
そういった意味では「サヴァス」ってギリギリのラインなんですけどね。
これは私のワガママで許してもらいました。
アレはジャパ・ヌイ系ではない、外界由来、異世界から来たトーアってのを感じさせる名称にしたくて、ああしたんスね。

あと、「希少鉱石ミルヒ・ミルク」について。
これはJAPさんの方で「エヴァラ・ミルク」というのがありまして、
それよりもワンランク下の鉱石、といった感じのモノとして設定してあります。
「ミルヒ」は独語で「ミルク」なんで、直訳すると乳乳ですな、ハハハ(ハハハぢゃねぇだろ)。
主観ですが独語ってかっこいい響きのものが多いんで、さじ加減が難しいです。

「相反する光と影」云々は、ちょうどこれを書いてる時期にバーチャロンマーズをやっていたため、
何かバーチャロンのシャドウぽくなってますね(笑)。ステレオタイプかつミーハーなボク。

このBIONICLE企画に関しては、JAPANさんとの共同作業で世界観やストーリーを構築していってるのですが、
今回アップするにあたって幾つか設定を勝手に捏造してしまいました(ぉ)。
例えば「村勇者」の設定ですとか。
村勇者という設定自体は二人で考えたものですが、
村勇者の選出法、そういう風習ができた由縁などを私にとって都合の良いように作ってしまいました。
いや、JAPさん多忙なんだそうで、それなのに「村勇者の設定なんだけど…」とか電話するのもどうかなって(笑)。

2004.04.11 加筆修正
2004.10.11 加筆修正



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